大学院
通学制心理学研究科博士(前期)課程・博士(後期)課程
教育課程と入学定員
博士(前期)課程(入学定員15名)
本学の心理学研究科は、広範囲にわたる心理過程の研究に向けて、学部水準以上の確度と精度に基づいた研究遂行と臨床実践を目指そうと意気込んでいる人々に門戸を開くと同時に、高等教育機関として相応しいカリキュラムを提供することによって、社会に有意な人材を供給するという建学の理念に基づいて教育課程を編成している。本学では、「心理学コース」と「公認心理師コース」の2コースを設け、それに応えようとしている。
各コースでは、それぞれの目指す人材の育成のために必要な、特色のあるカリキュラムが用意されている。
心理学コース | 心理学コースでは、感覚・知覚・認知・記憶・学習・対人関係・態度などの心理過程を実験・調査・観察等により、客観的なデータの収集・分析・解釈を通して、既成の心理学理論の検証や新たな仮説の構築を行うことで、人間という深遠な認識システムを有する存在の理解に具体的に接近することのできる専門家を養成する。
本コースにおける科目は、必修科目と選択必修科目からなる。必修科目としては、データの収集、分析、考察に至る研究プロセスを理解する「心理学研究法特論」と修士論文を完成させるための「特別研究Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」が配当されている。この他、選択必修科目としては、客観的なデータを処理・分析するために必要な「心理統計法特論」をはじめ、心理学基礎理論が学修できる「学修心理学特論」、「認知心理学特論」、などの基本的な心理学分野それぞれにおける各論、および心の容れ物としての脳の機能に関連した「高次脳機能特論」、「生理心理学特論」、それに広範な環境内の人間行動を理解するための「社会心理学特論」、「健康心理学特論」、「異常心理学特論」等が用意されている。必修科目10単位、選択必修科目22単位の計32単位修得を修了要件とし、心理学的な理論の検証を推し進めていくための高度な心理学方法論が修得可能である。 |
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公認心理師コース | 「公認心理コース」は、不適応を起こしている心理・精神課程を適応に向けた支援や援助を行なうための方法、すなわち心理アセスメントと検査・カウンセリング・心理療法といった臨床心理学的な理論・技法を習得し、臨床活動に携わる「こころ」のケアの専門家を養成する教育課程である。新たな国家資格として誕生した「公認心理師」は、これからの日本社会で、教育、福祉、医療・保健、司法・犯罪、産業の各種分野において、過度のストレスによって環境への適応に苦悩している人たちを支え、援助することのできる高度職業専門職として国が保証する資格である。不適応状態にある人々を支え、是正していく気鋭の実践家を養成する。
本学の公認心理師コースの教育課程は、「公認心理師」の受験資格を得ることのできるカリキュラム構成となっている。本専攻の修了要件は、必修科目と選択必修科目の所定単位を取得した上で、修士論文の提出によって満たされる。国家資格である「公認心理師」受験資格を取得するには、上記の修了要件のほかに、特定の「心理実践実習」を加えた単位数を取得することが必要となる。ただし、「公認心理師」受験資格を得るには、学部卒業段階で所定の心理学専門教育の単位認定を受けた学士であることが前提となる。本学では、2019年度入学者からは、「公認心理師」受験資格を得るためのカリキュラム編成となっている(修了しても「臨床心理士」受験資格は得られない。「公認心理師」受験資格は、課程修了要件の単位修得に加えて、特定の選択科目の単位修得が必要である点に注意)。 |
博士(後期)課程(入学定員2名)
心理学研究科博士(後期)課程では、博士(心理学)の学位を取得するのが目標となる。独創性・新奇性・論理性・客観性を有し、心理学界の発展に寄与する学術研究に対して博士号が授与さされる。
博士論文作成に係わる研究・指導は、「心理学研究指導」として3年間継続して行われる。関連研究の概観、方法論の検討、データの解析など、研究科に在籍する3年間で論文の構成を行う。
本学の博士(後期)課程では、博士(前期)課程を修了してさらに高度な研究能力を涵養するために、「心理学研究指導」とは別に、心理学基礎領域と、心理学応用領域それぞれの専門科目の履修を課している。それは、心理学基礎分野、及び臨床心理学分野の博士(前期)課程または修士課程修了生で、将来、研究者として専門的な研究を推し進めようと意図している者、また、臨床心理学分野で、専門職に就きながら、データに基づいた高度な心理学的分析を行い、博士の学位を請求しようとする者にとって、有用なカリキュラム校正となっている。
配備された2領域のうち、「心理学基礎領域」では、高次脳機能研究、認知生理心理学研究、生涯発達適応心理学研究、認知行動心理学研究の4科目のうち1科目以上を選択し、各領域における理論や方法論、それにデータ分析の論理性を修得する。「心理学応用領域」では、臨床行動心理学研究、心理療法学研究、精神医学研究、発達障害学研究の4科目のうち1科目以上を選択し、臨床心理学実践に関するデータの扱いや理論的な枠組み、そして方法論について学修する。
これら2領域から各1科目以上 計2科目以上を修得することによって、結果として、固有の領域に限らない心理学全般の視野を養い、広範な心理学的研究の進め方を検討・吟味するこのできる人材を養成することが本研究科博士(後期)課程の特徴である。
所定の単位を取得し、博士論文を提出し、その審査に合格した者に対して、博士(心理学)の学位を授与する。
教育目標
博士(前期)課程
心理学的データに関する記述・測定・分析を、論理的かつ客観的視点から行ない、それを公共に向けて広く、わかり易く説明することのできる高度な能力を涵養する。基礎(心理学コース)・応用(公認心理師コース)それぞれの分野において、前者では意識・行動の普遍性に関する理論的枠組みを構築できる人材を、また後者では心理支援を必要とする者や、その関係者の相談等に応じ、適切な援助を行うと共に、国民の心の健康保持増進に寄与することができる人材を、それぞれ養成するのが目標である。
博士(後期)課程
客観的・科学的な心理学の方法論に基づいて、高度な研究活動を自立的かつ主体的に推進できる専門的能力を涵養する。その上で、得られた研究成果を広く社会に発信し、人間の意識・行動にかかわる知識・技能を含めて広範な学識を有する心理学の専門家の育成を目標とする。
人材の養成に関する目的その他の教育研究上の目的
- 博士(前期)課程
- 心理学的データに関する記述・測定・分析を、論理的かつ客観的視点から行ない、それを公共に向けて広く、わかり易く説明することのできる高度な能力を涵養する。基礎・応用それぞれの分野において、前者では意識・行動の普遍性に関する理論的枠組みを構築できる人材を、また後者では「公認心理師」資格を得て社会的な不適応の是正に貢献する人材を、それぞれ養成する。
- 博士(後期)課程
- 客観的・科学的な心理学の方法論に基づいて、高度な研究活動を自立的かつ主体的に推進できる専門的能力を涵養する。その上で、得られた研究成果を広く社会に発信し、人間の意識・行動にかかわる知識・技能を含めて広範な学識を有する心理学の専門家の育成を目的とする。
研究科の3つのポリシー(学位授与方針、教育課程の編成・実施方針および学生の受入れ方針)について
教員・研究分野一覧
心理学専攻 博士(前期)課程
心理学専攻 博士(後期)課程
カリキュラム
心理学専攻 (博士(前期)課程)
修了要件
必修科目10単位、及び選択コースの必修科目6単位を含む22単位以上、合計32単位以上を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、修士論文の審査及び最終試験に合格すること。
授業科目名 | 単位数 | 時間数 | 開講年次 | |
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必修 | 選択 | |||
選択心理学研究法特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択特別研究Ⅰ | 2 | 30 | 1 | |
選択特別研究Ⅱ | 2 | 30 | 1 | |
選択特別研究Ⅲ | 2 | 30 | 2 | |
選択特別研究Ⅳ | 2 | 30 | 2 |
授業科目名 | 単位数 | 時間数 | 開講年次 | |
---|---|---|---|---|
必修 | 選択 | |||
選択臨床心理学特論 ※公認心理師コース選択者は必修 |
2 | 30 | 1 | |
選択心理的アセスメントに関する理論と実践* ※公認心理師コース選択者は必修 |
2 | 30 | 1 | |
選択心理支援に関する理論と実践* ※公認心理師コース選択者は必修 |
2 | 30 | 1 | |
選択保健医療分野に関する理論と支援の展開* | 2 | 30 | 1 | |
選択福祉分野に関する理論と支援の展開* | 2 | 30 | 1 | |
選択教育分野に関する理論と支援の展開* | 2 | 30 | 1 | |
選択司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開* | 2 | 30 | 1 | |
選択産業・労働分野に関する理論と支援の展開* | 2 | 30 | 1 | |
選択家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践* | 2 | 30 | 1 | |
選択心の健康教育に関する理論と実践* | 2 | 30 | 1 | |
選択心理実践実習 Ⅰ* | 5 | 450時間の実習 | 1 | |
選択心理実践実習 Ⅱ* | 5 | 1 |
授業科目名 | 単位数 | 時間数 | 開講年次 | |
---|---|---|---|---|
必修 | 選択 | |||
選択実験心理学特論 ※心理学コース選択者は必修 |
2 | 30 | 1 | |
選択認知心理学特論 ※心理学コース選択者は必修 |
2 | 30 | 1 | |
選択学習心理学特論 ※心理学コース選択者は必修 |
2 | 30 | 1 | |
選択心理統計法特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択感情心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択生理心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択社会心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択健康心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択老人心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択生涯発達心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択人格心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択異常心理学特論 | 2 | 30 | 1 | |
選択高次脳機能特論 | 2 | 30 | 1 |
心理学専攻 (博士(後期)課程)
修了要件
各領域から1科目2単位以上、必修科目1科目12単位、合計16単位以上を修得し、かつ必要な研究指導を受けた上、当該大学院の行う博士論文の審査に合格することとする。
授業科目名 | 開講年次 | 単位数 | |
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必修 | 選択 | ||
選択高次脳機能研究 | 1・2・3 | 2 | |
選択認知生理心理学研究 | 1・2・3 | 2 | |
選択生涯発達適応心理学研究 | 1・2・3 | 2 | |
選択認知行動心理学研究 | 1・2・3 | 2 |
授業科目名 | 開講年次 | 単位数 | |
---|---|---|---|
必修 | 選択 | ||
選択臨床行動心理学研究 | 1・2・3 | 2 | |
選択心理療法学研究 | 1・2・3 | 2 | |
選択精神医学研究 | 1・2・3 | 2 | |
選択発達障害学研究 | 1・2・3 | 2 |
授業科目名 | 開講年次 | 単位数 | |
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必修 | 選択 | ||
必修心理学研究指導 | 1~3 | 12 |
大学院入試
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