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【留学生別科】「国際貢献とSDGs」 ‐母国の未来のためにできること、対話から始まる国際協力‐
- 教育
岡山駅前キャンパス(岡山市北区)で、1年間日本語を中心に学ぶ「留学生別科」において、特定非営利活動法人AMDA社会開発機構(アムダマインズ)の 熊代智恵 先生を講師にお招きし、「国際貢献とSDGs ‐母国の未来のためにできること、対話から始まる国際協力‐」について学びました。
この日の授業には、吉備国際大学外国語学部の日本人学生3名も参加し、岡山駅前キャンパスの教室には、ネパール、スリランカ、インドネシア、ベトナムそして日本の5か国から、およそ40名が熊代先生の言葉に耳を傾けました。
本学の留学生別科で学ぶ学生の多くは、貧困から脱すべく、夢を持って来日しています。しかし、日常生活と勉学に追われ、自国の問題点について考え、その課題解決策などについて、他国の学生と話し合う機会は多くありません。留学している日本だけでなく他国を知ることは、国際人として重要であると考えます。そこで、人づくり村づくりを通じ、世界の貧困地域において暮らしの改善に取り組んでおられるAMDA社会開発機構様にご協力いただき、この度の授業が実現しました。
授業ではまず、「貧困」とは何か、を考えるところから始まりました。そして、各国の学生で構成された6~7人のグループに分かれて、お互いの国がどんな国でどんな問題があり何に困っているのか、何が必要なのか、自国の話をして相手の国の話を聞きました。そして、ベトナムやインドネシア、ネパール、スリランカにおけるアムダマインズの活動の様子が紹介され、「健康の向上」と「貧困の削減」に取り組んでいることを知ることができました。そうして、今度は、学生らは母国のためにできること、何をやりたいかといったことをお互い話をして、発表しました。
インドネシア出身の学生は、起業してみんなの働ける場所をつくりたい、冠水するところがあるので水害対策をしたいと発表すると、ネパール出身の学生は、もっと日本のこと、特に経済のことを学び研究し、母国に持ち帰って役立てたいと発表しました。スリランカでは勉強したことが母国で生かす場が無く、若者が海外に流出している。そうした若者のためにも、留学して学んだことを活用できる会社を作って、働ける場所を提供したいと発表しました。
授業の終わりに、学生らはこの日学んだことを糧に、「母国のためにやりたいこと」をテーマとして、「絵馬」に気持ちを込めて短い一文をしたため、留学における決意を新たにしました。
熊代先生は、「知らないままにしないでください。調べること、知ること、見ることです。知らなかったことを知ること。そして考えることが、国際協力の始まりです。今日、皆さんは一緒に勉強している仲間の国について、知ることができました。皆さんの国際協力はもう始まっています。」と学生らに語りかけました。