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【経営社会学科】“聞く”を学ぶ ―「?」と「物語」を紡ぐインタビュー実践

ゲストを迎えた大西ゼミ 2 回の授業(7 月 17 日・28 日)

New 2026年7月31日
  • 経営社会学科

社会科学部経営社会学科の大西ゼミ(大西正泰 准教授)では、2026年7月、地域で活躍するゲストをお迎えし、「インタビュー」という行為そのものを教材にした授業を2回にわたって行いました。4年ゼミ(7月17日)には高梁市地域おこし協力隊の矢田里菜さん、3年ゼミ(7月28日)にはサッカーチーム「吉備国際大学Charme岡山高梁」の学生キャプテン・西森海琴さん(社会科学部スポーツ社会学科4年生)をお迎えし、相手に問いを重ねながら一つの「物語」を紡いでいくプロセスを、学生たちが体験的に学びました。

4年ゼミ(7月17日)― 矢田里菜さんと学ぶ「聞きたいこと」と「話したいこと」

4年ゼミでは、矢田さんの簡単な自己紹介のあと、すぐにワークショップへ。まず学生同士がジャンケンをし、勝った人がインタビュアー、負けた人がインタビューされる側という役割を決めます。互いに自己紹介をしながら、相手の特徴をつかみ合っていきました。

このワークショップのねらいは、「相手の何に自分は興味を持ったのか」「自分とどこが違うのか」に気づくこと。その気づきこそが、良い質問を生み出す起点になります。学生たちは、問いのつくり方を身体で感じ取ってから、次のステップへと進みました。

続いて矢田さんに自己紹介をしていただき、まずは学生たちが矢田さんにインタビュー。次は反対に、矢田さんから学生一人ひとりへインタビューをしていただきました。この往復のなかで学生たちが直面したのが、「インタビュアーが聞きたいこと」と、「話す側が“聞かれたい・話したい”と思っていること」との間にあるズレです。自分の関心だけで質問を組み立てても、相手が本当に語りたい物語にはたどり着けない——その気づきが、この日の大きな収穫となりました。

この日の学びのポイント
・良い質問は「相手の何に惹かれたか」「自分と何が違うか」という気づきから生まれる。
・インタビューは、聞き手の関心と、話し手が語りたいこととのあいだで対話的に成り立つ。役割を交代してみると、そのズレがはっきりと見えてくる。

3年ゼミ(7月28日)― プロフィールから「問い」を立て、「物語」を紡ぐ

3年ゼミでは、アイスブレイクのあと、あらかじめこちらで用意した西森海琴さんのプロフィール資料を手がかりに授業を進めました。資料には、卓越したトラップ技術やチームを引っ張るキャプテンシー、4人きょうだいの次女という家族構成、カラオケで高得点を連発する歌唱力など、選手としての姿と素顔の両面が記されています。

学生たちは、このプロフィールと自分自身とを照らし合わせ、「どこが同じで、どこが違うのか」を切り口に質問を考えました。そして全員でインタビューをしながら、紙の上のプロフィールを、生きた「物語」へと紡ぎ直していきます。同じ・違うへの気づきを問いに変える練習を、日本人学生と留学生がともに取り組みました。

この日の学びのポイント
・プロフィール(=箇条書きの情報)は、問いを重ねることではじめて「物語」になる。
・「自分と同じ/違う」という発見が、次の質問を生む種になる。多様なメンバーで問い合うほど、物語には奥行きが生まれる。 

【「?」から「物語」へ ― インタビューを“学ぶ”ということ】

2回の授業に共通していたのは、インタビューを「情報を集める技術」ではなく、「問い(?)を立て、相手とともに物語をつくっていくプロセス」として捉え直す視点です。矢田さんの回では“聞きたいこと”と“話したいこと”のズレに、西森さんの回では“同じと違い”から問いを立てる面白さに、学生たちはそれぞれ出会いました。相手への関心を問いに変え、対話のなかで意味を編んでいく——この経験は、地域の人々と関わりながら学びを深める大西ゼミの実践すべてに通じる、基礎的な力となります。

 

<大西ゼミのインタビュー学習について>
大西ゼミでは、地域や社会で活躍する方々をゲストに迎え、学生自身が“問う・聴く・紡ぐ”を実践する学びを重ねています。日本人学生と留学生が混ざり合うゼミだからこそ、互いの「違い」を問いに変える経験が、多文化のなかで協働する力を育みます。

本学では建学の理念に基づき、学生一人ひとりの能力を最大限に引き出し、社会に有為な人材を育成することを目指しています。今後も地域とともに学び、地域に貢献する実践的教育を通じて、学生が社会で力強く活躍できる教育環境づくりに取り組んでまいります。