キビコクNEWS

4月3日（日）、吉備国際大学及び順正高等看護福祉専門学校の合同入学宣誓式が挙行されました。

この式典での眞山学長の式辞をご紹介いたします。

 

 

式　辞（平成2８年度入学宣誓式）

桜の花が満開となり、備中松山城を仰ぐここ高梁の地も、力強い春の息吹を感じる今日の佳き日に、多数のご来賓の方々と保護者の皆様をお迎えして、私共、順正学園 吉備国際大学の平成２８年度入学宣誓式を挙行できますことは、学園関係者にとりましても、誠に喜ばしいことであり、本日ご臨席いただきました皆様に心から御礼申し上げる次第であります。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。新しい大学生活への期待と希望に胸を膨らませておられることと思います。若さ溢れる皆さんを学園にお迎えできますことは、私共にとりまして、これに勝る喜びはありません。教職員一同、心より歓迎致します。また、本日まで暖かくお子様の成長を見守り、支えてこられました保護者の皆様にも、心から敬意を表しますとともに、お祝い申し上げます。
吉備国際大学は、創立者　加計　勉　故名誉理事長が提唱された『学生一人ひとりのもつ能力を最大限に引き出し引き伸ばし、社会に有為な人材を養成する」という建学の理念のもと、平成２年に開学され、本年は27年目になります。
そして、学校法人「順正学園」は、ここ高梁の地に誕生し、創立50周年の記念の年を迎えております。吉備国際大学は、現在、高梁、南あわじ志知および岡山の3つのキャンパスに計６学部１１学科を擁する総合大学に発展しました。本学は、文部科学省の「地（知）の拠点整備事業（大学COC事業）」に採択されており、地域社会の中核となる大学として、人の心身の営みに潤いと豊かさを付与する基本的な学問分野に重点を置き、学部学科それぞれが他大学にはない特色ある教育・研究を推進しており、高い評価を得ております。
「豊かな人間性と確かな実践力を育みグローバルに活躍できるスペシャリストを養成する」ことを教育目標とし、新たな地域創成につながる実践的な教育・研究を重視し、地域の様々な課題の発見と解決に向けた主体的・協働的な研究を推進するとともに、社会貢献を目的としたボランティア教育にも力を入れております。本年度からは、各学部・学科の教育力の一層の強化を図る向こう3年間の中期目標中期計画をスタートさせることになっており、教職員は「懇切丁寧で学生一人ひとりに応じた、基礎・基本を重視して創意工夫を凝らした」吉備アプローチの指導方針により、皆さんの学修を支援することにしております。皆さんが将来の目標をしっかりと定め積極的に着実な学修を進められることを願っております。
ところで、皆さんには、次に申し上げることを念頭に置き、自分らしい未来づくりに励まれることを期待いたします。
先ず第１は、「知」と「心」の調和した豊かな人間力を身につけていただきたいと思います。
人が人生を上手く生きられるかどうかは、「考える知性」と「心の知性」の両方の知性のバランスで決まるそうであります。とくに、「心の知性」「心の豊かさ」を備えることの大切さが指摘されており、知と心の調和を達成するためには、先ず感情を賢く操縦する方法を身につけなければならないと言われています。皆さんの未来を創るのは大学での学修である事をしっかりと認識され、一歩一歩前進する努力に喜びを感じることが大切でしょう。豊かな人間力の養成には、「知」と「心」の調和が必要なのです。さらに、実社会では、人としての基礎力である「実行力」「計画力」「コミュニケーション力」が求められます。
これらの能力は、一人で閉じこもっていては決して身につくものではありません。人と目線を合わせて大いに語り、笑い、考える場に参加することで自然に養われるのです。是非、教職員との交流を深められ、またスポーツクラブ、文化サークルやボランティア活動などに勇気をもって参加され多くの友人を持ち、また社会の人々と交流できる場の中であなた自身を磨き、豊かな人間力を養っていただきたいと思います。
第２は、目標を達成できる確かな実践力を身につけていただきたいと思います。
本学は、地域に根差した大学であり、社会貢献の使命を果たさねばならないと考えています。皆さんの先輩は、すでに、地域の課題を解決する研究に取り組んでいます。これらの取り組みは、未来社会に貢献できる実践力を育む第一歩であります。
大学は、真理を探求し、自ら学び考える力を身につける場であります。それぞれの専門分野で学ばれる学術情報や技術について、絶えず「なぜ」「どうして」などと「考える」習慣を是非身につけてください。未解決の新しい課題を見出す力、そしてその解決法を「考える力」を養うことは、如何なる社会環境の変化にも速やかに適応できる自己変革の原動力を培うことになるのです。教室での座学だけでは力にはなりません、自分の手や体を動かし、考え、能動的に学習してこそ、真の実践力が身につくのです。大学は学修する場であります。明日の地域社会をリードしていける人材を目指して専門の知識と技術の学修に最善を尽くしていただきたいと思います。
第３は、「共存共有の理念」を踏まえグローバルに活躍できる人材になっていただきたいと思います。
近年、私たち人類社会では、様々な争いが絶えず、また、社会秩序を乱す出来事や悲惨な状況が多々生じております。さらに、地球環境の悪化も進んでおり、地球生命体の持続性にも警鐘が鳴らされています。私たちは、このような混沌とした状況を深く受け止め、国家や宗教などの多様性を互いに尊重しなければならないという「共存共有の理念」に立脚し、平和な未来社会への理想を求めてチャレンジしなくてはなりません。
そのためには、先ず、皆さんは、我が国と世界の歴史、文化、宗教などに関する幅広い教養を身に付けて、自分が暮らす地域社会をよく知り、あなた方自身のアイデンティティをしっかりと持つことが大事です。そして、世界へ飛翔する時を見据えて、皆さんの持てる無限の可能性にチャレンジし世界の人々と堂々と交流できるコミュニケーション力を蓄えていただきたいと思います。
そして、次に、皆さんには、本学への誇りと愛校心の涵養に努めていただきたいと思っております。私たち教職員一同は、皆さんの一人ひとりが、光り輝く有為な人材として成長されることを切に願っております。どうか、皆さんには、吉備国際大学の学生として、『人としての社会的倫理観』をしっかりと認識していただき、公正でプライドを持って行動できる人になっていただきたいと思います。
留学生の皆さん、皆さんのご入学を心から歓迎しております。
皆さんは大きな希望と固い決意を持って留学を決められたことと思います。どうか、皆さんの目標は必ず実現するのだと固く信じ強気で歩んでください、そのためには、熱心に授業に取り組み、必ず卒業し学位を取得してください。あなたの道は自ずと開かれることでしょう。本学への留学が、皆さんの人生において忘れられない有意義なものになることを願ってやみません。
いよいよ明日から、大学での新たな生活が始まりますが、私たちのキャンパスは、豊かな自然美と歴史や文化、そして地域の人々の温かさとコミュニケーションができる素晴らしい環境に包まれており、人の成長と学問を育てる情緒を育む格好の学修環境にあると思います。皆さんが、それぞれのキャンパスで感性を十分に発揮して楽しく勉学に励まれ、豊かな人間力と確かな実践力を蓄えていただきたいと思います。皆さんの夢に向かって歩む一歩一歩の喜びが、あなたを大きく成長させることでしょう。
皆さんが、皆さんの未来を確かにする自己変革に気力いっぱいに挑戦され、価値ある学生生活を送られることを祈念致しまして、私の式辞と致します。

平成２８年４月３日
学校法人　順正学園
吉備国際大学
学長　眞山　滋志