吉備国際大学
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保健福祉研究所

プロジェクト紹介

JICA草の根事業によるインドのエイズ結核治療効果改善プロジェクト

順正学園ではJICA草の根事業として、2019年12月より2年間の期間でインドでマハラシュトラ州におけるHIV/TBの治療成績改善プロジェクトをおこなっています。担当は吉備国際大学 服部俊夫 教授、穂積紘子保健福祉研究所準研究員、九州保健福祉大学 松葉隆司 教授です。インド側の担当はプネー市の国立エイズ研究所 Ashwini Shete さんと Sandip Patilさんです。

健康な人に比較して、エイズの原因ウイルス(HIV)に感染している方は、18倍結核を発病しやすいと報告されています。一方で、結核はHIV感染者の主な死亡原因であり、三分の一がエイズを合併して亡くなっています。この二つの疾患の撲滅はSDGsの大きな目標になっています。2020年には、世界で21万4千人のHIV感染者が結核で亡くなりました。 結核に感染したエイズ患者(AIDS/TB)に対し、抗レトロウイルス治療(ART)を早期に導入することが重要です。

インドでは、エイズ結核患者が全人口の2.6%を占め、毎年11,000人がAIDS/TBで亡くなっています。我々は、これらの患者の重症度や、薬物の副作用を発見するのに、血漿中のマトリセルラー蛋白(オステオポンチンやガレクチン9)を測定することが重要であることを提唱してきました。本事業では、マハラシュトラ州におけるAIDS/TBの治療・診断に、血漿マトリセルラー蛋白測定を応用する事を目標としており、9月にプネー市を訪問し、本事業のこれまでの結果を精査するとともに、掲載画像の内容のセミナーを開催し、本事業の成果の一部を発表し、その意義を討議します。