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キビコクNEWS

【新入生の皆様へ】理事長メッセージ

2020年4月3日
  • お知らせ

お祝いの言葉



新入生の皆様、ご入学誠におめでとうございます。本年は、新型コロナウィルス感染症が世界的に拡大している状況を鑑み、皆様の健康と安全を考慮し、入学宣誓式を中止することにいたしました。皆様に直接お祝いの言葉を申し上げられないのが、残念でたまりません。どうぞ事情をご賢察の上、入学宣誓式ができなかったことにご理解賜りますようお願い申し上げます。

吉備国際大学を運営しております学校法人順正学園は、福西志計子先生が創立された岡山県下初の順正女学校の灯を消したくないという当時の市長をはじめ高梁市民や順正女学校の卒業生の方々の熱い思いに応える形で、昭和42年に創立者である加計 勉によって「学生一人ひとりのもつ能力を最大限に引き出し引き伸ばし、社会に有為な人材を養成する」という建学の理念をもとに、岡山県高梁市の地に順正短期大学及び順正高等看護専門学院(現・順正高等看護福祉専門学校)が設置され、その歩みが始まりました。

平成2年には、やはり高梁市からの強い要請があり、国際化時代の到来を迎えた我が国の社会が求める人材育成に応えるべく、吉備国際大学を設置いたしました。開学当初は、社会学部のみの単科大学として出発した吉備国際大学も、現在では6学部11学科を有する総合大学に発展し、平成25年には兵庫県南あわじ市からの要請に応えて地域創成農学部(現・農学部)を、その翌年の平成26年には岡山市内に外国語学部を新設し、現在では高梁キャンパス、岡山キャンパス、岡山駅前キャンパス、そして南あわじ志知キャンパスと計4つのキャンパスにまで広がっております。

本学の建学の理念は、創立者加計 勉が、原爆が落ちたすぐ後に生まれ故郷の広島に戦争から帰省し呆然とかの地に立ち、燐の燃える中を故郷の村まで歩いて帰りながら「これから資源も何もない日本はどうなるのだろう」と考えながら歩いたその時に天啓のように閃いたのが「日本のこれからの資源は人材だ。その為には押し付けの教育ではなくて一人ひとりのもつ能力や個性を最大限に引き出し引き伸ばす教育だ」と思ったことから生まれました。これが原点となって皆様方がこれから学ばれる吉備国際大学が誕生したのです。早くから国際交流を始めたのも「戦争はいけない、勝っても負けても戦争で失うものは計り知れない。友のいる国を攻めたい者はいないのだから世界中に友人を持てばよい」という熱い思いが、現在、29カ国85校2施設の協定校を世界中に持つに至ったのです。

吉備国際大学は毎年多数の留学生をお迎えしております。外国語学部がございます岡山キャンパスでも、海外の協定校から交換留学生をお迎えいたします。国際交流とは単に情報交換したり、対話をすることだけでなくひとつのものを共有することによって、初めてできることだと思います。同じキャンパスの中で、同じ学問を共に修めることによって、互いを認め合い、異文化を尊重しあい、国境を越えた得難い絆が生まれるのです。そして何よりも自らを知り、他人を理解し、さらには、より大きな視点に立ち自国を知り、他国を尊敬できるような人間になって下さい。より平和で豊かな世界の実現に向けて、皆様のような若い世代の努力が求められています。二十一世紀を素晴らしい世紀にするために、今私達は何をすべきか、そして何をすべきでないかを、これから過ごされる時間の中で考えて頂きたいと思います。

最後に、皆様が吉備国際大学の学生として誇りと自覚を持ち、本学における学生生活を、あるいは、二度とない青春の季節を悔いのないよう、健康に留意して過ごされ、素晴らしいキャンパスライフになりますことを心より祈念いたしまして、私のお祝いの言葉とさせていただきます。

令和2年4月3日                                
学校法人順正学園                        
吉備国際大学                        
理事長・総長 加計 美也子