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【外国学科】生き方 鎌田正彦先生 「夢」こそ成長の原点 「寝ている時の夢にも『夢』が出てきた」

New 2025年7月1日
  • 外国学科

6月30日(月)の「生き方」の授業は、SBSホールディングス株式会社・代表取締役の鎌田正彦先生にご講義いただきました。急成長した総合物流大手の創業者である鎌田先生の信念は「夢の力」。夢を追い求め続ける底流には、幼い時の過酷な体験がありました。鎌田先生の「生き方」へのご登壇は初めてです。

SBSホールディングスは1987年12月に株式会社関東即配として創業しました。即日配送サービスを軸に展開し、M&Aやロボット・ITを用いた物流技術革新に取り組み続け、世の中のあらゆる物流サービスを一括受託する大手に成長しました。

その企業史はまるで絵に描いたような成長物語にも見えます。しかし、鎌田先生には、わずか8歳の時のつらい経験が人生の源にありました。当時、家業の材木屋が倒産したのです。「従業員や取引先、その家族を不幸にしてしまうのを目の当たりにし、いたたまれなかった。自身もアルバイトで学費を稼いだ」と振り返りました。「私は絶対につぶれない会社をつくると作文に書いた」と説明し、夢が生まれた瞬間だったとしました。

17歳の時に東京・銀座のクラブでバーテンダーをつとめ、大手運送会社に就職後はドライバー、営業、新規事業の立ち上げなど厳しい労働をこなしました。その中で、物流の可能性を確信した鎌田先生は、お金を貯めて28歳で独立し夢の実現に踏み出したのです。資金繰りなどで大変な苦労や、大手に負けるくやしさを数多く経験。「寝ても覚めても競合他社に勝つことを考え続けた」と振り返りました。そして、夢を言葉にし、言葉にすることで責任が生まれ、信用もついてきた……。夢の力によってできた好循環を説明しました。

未来永劫存続する会社にとって最も大切な要素について、鎌田先生は「社員です。社員の成長で会社が成長する」と断言。「失敗を恐れ、その場にとどまった時点から衰退が始まる」として、社員に常に新しい挑戦を求めているといいます。

鎌田先生は「父が会社を倒産させなければ、私の夢は生まれなかったし、過酷な仕事の経験がなければ物流の可能性に気付かなかった」と繰り返し、「大きな夢には、同じ大きさの苦難が伴う」と学生たちに諭しました。

「夢の中にまで『夢』が出てきた」という鎌田先生の語り口は終始力強く、勇気を与えてくれるものでした。

講義後、会場からは「社員が幸せになる環境とは何ですか?」と質問があり、鎌田先生は「給料を上げることと休みを設けること」と即答。「M&Aをした企業との間でどうやって人の心をつないだのですか?」との質問には、「同じ屋根の下で生きているという心がけが大切」などと説明しました。

学生が記入した講義後コメントにも、「大きな夢を持つことが大事とわかった」「夢を言葉に出して挑戦したい」など、夢への言及が多くを占めました。

外国学科が開講している「生き方」は、先達に学ぶことを目標に掲げています。日本を創り、支え、豊かで平和な社会を築いてきた人たちの声に触れ、学生たちが将来の生き方を考える材料を提供しています。