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【外国学科】曹源寺住職 原田正道先生「生き方」講義『自国の文化を理解すべし』
- 外国学科
5月13日(水)の「生き方」の授業は、曹源寺ご住職、原田正道先生にご講義いただきました。先生は、月の半分は海外に出張され、岡山にいる間は、海外からの修行僧40人の指導を担われています。米国シアトル並びにドイツ・ハノーヴァーに道場を設け、坐禅修業の場を提供されています。
冒頭、原田先生から、50年前の歴史学者アーノルド・トインビーの来日講演で、トインビー氏は「世界の危機に警鐘を鳴らされた」ことを紹介された。そして、トインビー氏が西洋の文化では対応できないほどの危機に瀕しており、これからは東洋の文化による対応が期待される旨の発言があった。現在、イラン紛争をはじめ、世界は政治・経済の危機に直面している。今、学生のみなさんには、この講義を通じて、日本の文化、特に日本人のこころを学び、考えて欲しい旨お話しされました。
文化は作ろうとしてできるものではなく、自然にできあげるもの、根付いていくものである。自然に身に付くもの。日本の治安の良さは日本文化により形成されている。外国人修行僧のみなさんは、「日本に来るとホッとする」と言われる。日本文化があるからこそ、外国の方もホッとできる場所になっている。日本文化の根底にある、日本人のこころをぜひ理解してもらいたい。
禅の修行で話される内容をかみ砕いて教えていただきました。自分はひとりではない。「大いなるもの」の枠組みで守られている。「一滴の水」を大切にして生きる知恵、文化の大切さ。社会に貢献する人とその人格は、基本的には、毎日の生活の中で、「自分の行いに無駄はないか」「自分は努力をしているか」などを自問していく中で、形成されるものです。
常に自分を見つめ直すことが肝要。坐禅は難しいと言われるが、基本は、身体、呼吸、心を調えるのが坐禅。坐ることにより、背骨を中心とした柔軟な、自立するものとなる。呼吸は、吐く息を長くし、吸う息を自然体ですると、調ってくる。60兆個もある細胞が守られ、体を守ってくれる。坐ることにより、雑音をはぶくと、心が調う。心の世界は重要。心の作用は身体や行動に良い影響を与える。勉強も進むし、判断力の向上にもつながる。要は、坐ることにより、内面の充実も含め、心身を自律させる。
講義のまとめとして、原田先生から、「自分の国の文化を理解せずして、他の国の文化は理解できません。日本文化、日本人のこころをしっかり学んでほしい」と締めくくられました。
学生は自分自身で考える貴重な機会となりました。
講義コメントから、いくつかを紹介します。
・習慣化していることの意味を考えることが大切だと思った。
・生きる、生きている、生かされているということについて深く考えさせられた。
・常に感謝の気持ちを忘れず生きていくことが大切だと思った。
・日本では食事を大切にする文化が強いと感じました。(留学生)
・目に見えるもの以外への感謝も忘れるべきではないということを学びました。
外国語学部外国学科では、「先達に学ぶ、人生のより良い『生き方』」をテーマとし、これまで日本を創ってきた人々、豊かで平和な社会を築いてきた人々の<生>の声を聞き、学生一人ひとりが、この国や社会のためにできることは何か、また自らが幸福な人生を送るために何をすればよいのか…等、それぞれが自分のあるべき将来について考える。そうすることで、今の自分を見つめ直すことができるようになる。また、自分の<志>を確認できるようになることを目標に、外国学科学生の必修科目として「生き方」を開設しています。




