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【外国学科】黒住教六代教主 黒住 宗晴 先生「生き方」講義『人間らしい生き方とは何か?』
- 外国学科
6月24日(水)、黒住教六代教主である黒住宗晴先生をお迎えし、生き方の講義をしていただきました。宗教にはいろいろある。違いはあるけれども、共通点もある。他人をだますことはできても、自分をだますことはできない。自分を大切にしない人は、他人を大切にしない。クマが子熊を守ろうとするのと同じように、人間も子どもを必死に守る。違いは何でしょうか?人間らしい生き方Wellbeingとは何でしょうか?この問題を提起され、黒住先生の講義は始まりました。
生きていくうえで、計算高いことも必要ではあろうが、縄文時代の人々の意思決定の基準である「勘」と「経験」は現代人にも当てはまる。数学者の岡潔先生は、昭和天皇のご下問「数学はどういうふうに研究するか」に、「「情緒」でいたします」と回答した。古代の「勘」、現代でいえば、「情緒」が核にあってこそ秀れた思考・意思が働く、と解説される。計算高い小賢しさでは、充実した人生は送れない。どの宗教、宗派であったとしても、宗教者は、ひとりでも多くの人に幸せになってもらいたいと願い、行動する。学生のみなさんには、言霊(ことだま)の重要性を理解してほしい。ことばには命がある。最近、情よりも知が重視され過ぎてはいないか。そして、留学生のみなさんには、日本語の多様な表現をぜひ学んでほしい。
学生のみなさんが親をどのように思われているのか分からないが、お父さん、お母さんほど、子どもを愛し、理解し、サポートしようとする人はこの世にいないことを知っておくべき。親や祖先を敬うのは、どの宗教にも共通したことです。自覚して自然にできるようになってほしい。賢い人生を送って欲しい。頭で理解しようとせず、現場を知ることが大切です。自分に誠実に生きることです。そして、気持ちが負けそうになったり、体調がすぐれない時、朝起きた時、空気を吞んでみてください。小腸が活性化します。(呑気法)清々しくなります。
幸せな人生とは何でしょうか。お金を持ったまま、死ねません。「良い人生だった。ありがとう。」と言って亡くなられた人は幸せな人生を送られた。その中には、飲食店経営者の方もおられ、「お客さんが喜んでくれる」から年中無休で営業されていた人もいる。お客さんの幸せ、喜びがあるからこそ、続けられている。自分たちの幸せ、喜びでもある。何が大切なのか。情であり、情緒である。
一方、宗教はどの宗教でも共通している考え方がある。親や先祖を敬うこと。他人を助けること。宗教において、「人のためによろこぶ」、「誠(まこと)」、「人のために自己犠牲」があり、これこそが、人間の本性であり、生命の起点である。「人のため」とは簡単に言えば、「おれがおれがの「が」を捨てて、おかげおかげの「げ」で生きる」ことであろう。自分に誠実で、幸せな人生を歩んで欲しいと講義を締めくくられました。
講義を受け、ある学生は、「他人の幸せ」は普段考えないことだが、先生のお話を拝聴し、その大切さを学べました。とコメントがありました。そして、もうひとりの学生からは、「親の愛、親の犠牲、一方はプラスで、もう一方はマイナスのイメージがありますが、どのような違いがあるのでしょうか?」との質問があり、黒住先生からは、同じ現象でも見方、解釈によって異なるだけで、実態は同じではないでしょうかとの回答がありました。「親が自分たちの分をがまんしてまでも子どもに美味しいものを食べさせるというのは、自分たちが食べられないから、確かに犠牲を払っている。しかしながら、おいしいものを食べる子どもたちの幸せそうな顔、喜んでいる姿をみれることは、親にとっては「愛」なのです。」と。そして、辛いことがあるからこそ、人間らしく生きられる。つらい厳しい練習があるからこそ、それを乗り越え、スポーツでよい成績が残せる。
最後に、黒住先生から年齢的に教えるのが大変になった。88歳になったことを機に、この授業を最後に締めくくりたい旨お話され、「ありがとう。」とおっしゃりながら、講義室内を回られ、学生ひとりひとりの手を取って握手を交わし、激励の言葉をかけられました。そして、黒住先生と学生全員で記念撮影をさせていただきました。
外国語学部外国学科では、「先達に学ぶ、人生のより良い『生き方』」をテーマとし、これまで日本を創ってきた人々、豊かで平和な社会を築いてきた人々の<生>の声を聞き、学生一人ひとりが、この国や社会のためにできることは何か、また自らが幸福な人生を送るために何をすればよいのか…など、それぞれが自分のあるべき将来について考える。そうすることで、今の自分を見つめ直すことができるようになる。また、自分の<志>を確認できるようになることを目標に、外国学科3年生の必修科目として「生き方」を開講しております。




